I 願証寺跡
江戸時代、この付近には境内の広さが1万坪近くある願証寺というお寺がありました。
願証寺は元は長島にあり、長島一向一揆の中心となったお寺です。織田信長に滅ぼされた後、願証寺は近江日野、清洲、大須(現名古屋西別院)などへと移りますが、桑名にも願証寺が再興され、江戸時代に入ると隆盛を極めました。
しかし江戸時代中期に本願寺の東西両派分立に端を発して、高田派への改宗について内部紛争が起こり、幕府の寺社奉行の裁定で寺院は領主召し上げとなり、門徒も離散してしまいました。伽藍の一部は荒廃したまま幕末まで残っていたようです。
現在、跡地の一部が伝馬公園となっています。